食生活を見直す
血糖値の上昇だけでなく、肥満や生活習慣病を予防するためにも、食生活を見直すというのはとても大切なことです。
肥満の解消は運動だけ頑張るよりも、実は食生活を改善した方が効果は早く出るのです。
現代の食生活は欧米化が進んでいます。欧米人はもともとそれらに対応できるくらいタフな膵臓を持っているので、ある程度たくさん食べてインスリンを分泌しても、膵臓が疲れることはありません。
ですが、同じ量を摂取してしまうと日本人はインスリンの分泌が不足してしまい、インスリン分泌障害型の糖尿病を誘発してしまうのです。
昔は和食が主で、野菜に含まれる栄養素も今よりも豊富でした。同じ量の野菜を摂取しても、現代の野菜では昔と同量の栄養素を体に取り入れることはできません。
また、普段から野菜をたくさん食べるように心がけている人でも、サラダに対してマヨネーズやドレッシングの量が多くありませんか?野菜本来の味をしっかりかみしめて、ゆっくり食べることが糖尿病の予防になります。
昔と違って、今は外食が特別なものではなくなりました。逆に一人暮らしでは自炊より安上がりになることもあります。夫婦共働きの世帯も増え、全ての食事を妻が料理するということも難しくなりました。
お惣菜や外食は、食べてすぐおいしいと思ってもらえるように、濃い味付けになっています。もちろん塩分をたくさん含んでいますので、高血圧になりがち。また、脂肪分も多く、中性脂肪やコレステロールも上がってしまいます。
血管の内腔が狭くなってしまい、脳梗塞や心筋梗塞・狭心症を引き起こします。糖尿病だけでなく、食生活は全ての生活習慣病に直結するのです。
具体的にどう食事内容を見直せばよいのでしょうか。時間に追われるビジネスパーソンでもできる方法はないでしょうか?
まず、現状を把握してみましょう。ご自身が今、一日の食事で何品目食べることができているか振り返ってみましょう。できれば一定期間食事日記をつけてみるのもよいでしょう。
そして、客観的に一日の食事では野菜が不足している上に、高カロリーであることを自覚するのです。食事の内容や時間も注意したいところですね。
ではどうやって野菜を摂って行けばよいでしょうか?お勧めは週末にまとめて野菜をカットして、全てフリージングしてしまうこと。
例えば、ニンジン・ホウレンソウ・玉ねぎ・ピーマン・大根・ネギは、一回分ずつラップやジッパー付の袋に入れて冷凍庫へ。そうすると、忙しい朝や遅く帰宅した日でも、ごはんやお惣菜を温めている間に野菜たっぷりのスープや味噌汁ができます。
ものによっては、冷凍食品でカット野菜が売っていますので、それらを利用するのもよいでしょう。スープはサラダよりもたくさんの野菜をとることができますし、メインのおかずより先に食べることで、同じ量でも満腹感が得られます。
いくら野菜がいいからといっても、一度にたくさん食べても生活習慣病予防にはなりません。日々継続することが重要なのです。
全て完璧に行うことを目指すと続きませんので、多少手を抜いてでも、できる範囲で食生活を見直していきましょう。