血糖値を下げる運動法@「早歩き」
糖尿病の治療の基本となる「運動療法」。治療だけでなく、予防にも大きな効果を持っています。
その「運動療法」の三大運動は、「ウォーキング」、「筋肉運動」「ストレッチ」。この中でも最も手軽で、効果が高いとされているのが「ウォーキング」です。
ウォーキングは全身をバランスよく動かす事のできる全身運動で、脂肪の燃焼に効果のある有酸素運動でもあります。
糖尿病の患者さんからみても、一日20分のウォーキングを一か月継続することで、血糖値が20〜30r/dlも低下するという調査結果もあり、血糖値改善に高い効果を持っている事がわかっています。
★ウォーキングと心拍数
ウォーキングを効果的になおかつ無理なく続けるためには、無理は禁物。
自分のペースや体調を知るために、まずはウォーキング中と後の自分の脈拍を調べてみましょう。
適正な脈拍数(1分間)
ウォーキング中の脈拍
140 − (年齢) ÷ 2 (例:50歳140−50÷2=115回/分)
ウォーキング後の脈拍
140 − (年齢) ÷ 2 − 10 (例:50歳 140−50÷2−10=105回/分)
適正な脈拍数よりも脈拍が早い場合は、歩くペースが早すぎる=運動量が多いので、もう少しゆったりと歩いてみる。脈拍が少なすぎれば、少し歩く速度を早くしてみるなどの工夫をしてみましょう。
★ウォーキングは何時すると効果的?
ウォーキングによって血糖値を下げたい場合は食後のウォーキングがおすすめ。
2013年のアメリカ、ジョージワシントン大学の研究によると、平均年齢70歳で糖尿病予備群と判定された高齢者10人を対象に調査した結果、食後30分後の15分間のウォーキングが最も血糖値改善に効果があった事が判明しました。
食後30分おいてからのウォーキングは、血糖が血中に流れ、筋肉が血糖を代謝するために働き出し、インスリン分泌を促進されるという効果もみられ、15分間という短時間の運動はどんな年齢の人でも続けやすく、年齢を重ねた方にも是非取り入れてもらいたい運動法といえるでしょう。
★毎食後の15分間ウォーキングで生活習慣病を撃退
ウォーキングのポイントは毎食のあとに少しの時間歩くこと。
とくに夕食後のウォーキングは血糖値改善に効果が高いとされています。
現役を引退して悠々自適な生活を送っておられるシニア世代の方々には、毎食後のウォーキングを生活の一部に加え、メリハリのある毎日を。
また、毎回の食事のあとに毎日ウォーキングを行うのがベストですが、「そうも言っていられない」というサラリーマンの方などは、せめて夕食後の15分間ウォーキングを日課にし、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防に役立ててみてはいかがでしょうか?
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